西湖いやしの里根場

周回コースの起点となる、1966年9月の大土石流災害によって壊滅した、茅葺屋根の集落を復元した観光施設です。茅葺屋根越しの富士山の眺望や、国登録有形文化財の「旧渡辺家住宅主屋」は、入場しなくてもご覧頂けます。下山時に余裕があれば見学がてら食事やお茶をお楽しみ頂けます。登山者用の駐車スペースは、広い無料駐車場の西側（王岳登山口側）です。

東入川えん堤広場

雪頭ヶ岳の山体を正面に見ながら東入川右岸を進み、大きなえん堤の西側を巻くように越えた場所にある広場です。北側のえん堤直下には東屋が建っています。広場から道標に沿って東入川を渡捗し、スギの植林地の中にある階段を登った後に再びえん堤を巻くと、東入川と支流の合流点へと抜けます。

ブナ原生林

沢沿いの道から尾根に登り上げ、次第に標高を上げていくと、周囲の森は、植林から自然林へと変わっていきます。「ブナ原生林」と表示のある辺りには、急登の疲れを癒すような明るく気持ちの良いブナやミズナラの森が広がります。

雪頭ヶ岳

標高1,710m程の山頂部に位置する草原からは、足元の西湖と青木ヶ原樹海はもちろんのこと、富士山を中心に、河口湖・山中湖・本栖湖を始め、丹沢から天子山地まで広がる大展望をご覧頂けます。周囲に自生するイラモミを中心とした、ブナ・ゴヨウマツ・フジザクラなどの木々や、カイフウロ・ヤマトリカブト・マツムシソウといった花々も必見です。

鬼ヶ岳

標高1,738mの鬼ヶ岳山頂部からは、南アルプス・八ヶ岳・奥秩父・大菩薩・三ツ峠方面へと開けた展望が素晴らしく、条件が合えば北アルプスの山並も遠望出来ます。名前の由来とも言われる角状の岩も、風景にアクセントを添えています。5月頃には、周辺の岩稜地帯の岩陰にコイワザクラを見ることも出来ます。

鍵掛峠（かぎかけとうげ）

富士山ロングトレイルと、根場集落から甲府方面を結んだ古道が交差する峠です。鬼ヶ岳から峠までの稜線上には、小岩峰や露岩が点在し、疲れてきた足を休ませながら展望を楽しむことが出来ます。峠で小休止を取ったら、南側が切れた狭い峠道を下って行きます。

御座石

鍵掛峠から稜線を離れ南の尾根を下った標高1,410mにあり、岩壁の途中に馬頭観音と遭難碑らしきものが祀られています。ここからしばらくは、昔から利用されてきた峠道であることを肌で感じられる、つづら折りの歩きやすい道です。しばらく進むと再び「ブナ原生林」の表示が表れ、ブナ・ミズナラ・アセビを主とした明るい森へと入ります。